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ポンド年内利上げシナリオに警笛。

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今週23日、イギリス中央銀行BOE金融政策委員会のメンバーであるテンレイロ委員より、英ポンド利上げに関するハト派な意見が発表されました。

同氏によると、ポンド政策金利は現行の0.5%から利上げを行わなくともインフレは沈静化できるというもの。
またパンデミック以前にポンド政策金利の水準が0.75%であったことを考えると、ポンドに更なる利上げ余地は少ないのではないか、というものでした。

現在のイギリス金利市場を見ると、2022年末の短期金利は約1.75%あたりの水準で取引されており、今年残り25bp×5回の利上げを織り込んでいます。
このマーケット予測と今回のテンレイロ氏発言は大きく乖離するものになります。

確かにイギリスはパンデミック以前より、所謂日本化、長期低金利政策をとってきました。
こうした背景を考えると、社会的に利上げに抵抗の強い構造になっている可能性も考えられます。
(以下図、ポンド1ヶ月金利推移)
(イギリスはリーマンショック後、長期に渡る低金利政策を継続している。)



テンレイロ氏は昨年12月のBOE政策金利決定会合において利上げの反対、今年2月には0.25%から0.5%の利上げ賛成と、どちらかと言うと利上げハト派スタンスにいるBOEメンバーです。


【私、本多ハックのスタンス】
現段階では、このニュースを受けてもやはりBOEは対インフレのため年内引き続きタカ派に利上げを行なっていくだろうと見ています。
但し長期低金利政策を行なってきた国が、大幅な利上げ局面に転換する際にどういった抵抗があるのかと言うことは未知数であり、その為今回のテンレイロ氏発言は軽視できないと考えています。

現在、私自身ポンドの金利先高感からユーロポンドペア(EUR/GBP)のショートポジションを取っていますが、今後のBOEスタンス変更次第では早期のポジション手仕舞いも検討していくかも知れません。


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